行動解析フリーソフト比較|マウスの試験別に選び方と詰まりどころ【2026年版】

マウスやラットの行動を動画から解析できるフリーソフトは、いくつもあります。ただ、無料で何でもできるわけではありません。ツールごとに得意な試験があり、導入・動画形式・フリージングの判定方式のどこでつまずくかも分かれています。

この記事では、ソフト自体に利用期間や解析量の制限がない無料ソフトに絞り、無料でどこまでできるか、どこで詰まるかを比べます。比べる軸は「対象の試験」「動く OS」「Python や GPU が要るか」「出せる指標」「詰まりどころ(読める動画形式や導入の手間)」の5つです。

なお、この記事は行動解析ソフト Be-Chaseの運営元が書いています。Be-Chaseの無料プランは期間と解析時間に上限がある試用枠なので一覧には入れず、最後に別枠で紹介します。他のツールの記述は、各ツールの公式ページ・配布ページ・論文にもとづきます(2026年10月時点で確認)。


マウスの行動解析フリーソフト一覧

ツール主な対象OSPython・GPU出せる主な指標詰まりどころ
行動解析君(Mr. Behavior)オープンフィールド・EPM・明暗選択・3チャンバー・水迷路・恐怖条件付けWindows不要エリア別の滞在・進入回数・接触、移動距離、フリージング読めるのは AVI だけ。距離はピクセル単位
ToxTrac1匹〜複数個体の位置追跡(げっ歯類・魚・昆虫など)Windows不要軌跡・速度、ゾーンの滞在と出入り、静止、ヒートマップWindows 専用。設定項目が多い
ezTrack1匹の位置を見る試験・恐怖条件付けWindows/Mac/LinuxPython(Jupyter)。GPU 不要位置、ROI の滞在、移動距離、フリージングノートブックの操作に慣れが要る。2021年以降コードの更新がない
DeepLabCut体の部位の動きで定義する行動Windows/Mac/LinuxPython 必須。GPU 推奨(Colab 可)鼻・耳・尾などの座標ラベル付けが要る。指標は自分で計算する
SLEAP複数個体の姿勢推定Windows/Mac/LinuxPython 必須。GPU 推奨(CPU でも動く)部位の座標、個体ごとの軌跡指標は自分で計算する
idtracker.ai見分けの付かない複数個体(最大100匹)Windows/Mac/LinuxPython 必須。GPU を強く推奨個体を区別した軌跡GPU なしでは使える機能が限られる
BORIS目視による行動の記録全般Windows/Mac/Linux不要行動イベントの回数・時間自動で追跡するソフトではない

大まかに分けると、Python を使わずに位置を追うなら行動解析君か ToxTrac です。どちらも Windows 専用で、行動解析君は MP4 を AVI に変換する手間があります。Mac で使いたい、MP4 のまま扱いたいなら ezTrack、体の部位まで見たいなら DeepLabCut か SLEAP、複数個体を見分けたいなら idtracker.ai か SLEAP、目視の記録を効率よくしたいなら BORIS が候補になります。


各行動解析フリーソフトの特徴と詰まりどころ

行動解析君(Mr. Behavior)

Windows で動く無料の行動解析ソフトのパッケージです。ソフト紹介サイトの Vector では作者が大塚信太朗氏、種類が「フリーソフト」と記載されています。改変や再配布をする場合は、その条件を配布元の案内で確かめてください。使い方の解説は Kitaya lab のサイトにあります。Vector の配布版は 1.02(ファイルの日付は2026年5月14日)です。

  • 何ができる:Tracker(最大11のエリアの滞在時間・接触・移動軌跡)、FreezeAnalyzer(フリージングの定量)、BinTimer(キーを押した時間と回数を区間ごとに記録する目視用の道具)、AviRecorder(USB カメラ最大4台からの録画)の4つが入っています。
  • 向く試験:オープンフィールド、3チャンバー社会性試験、明暗選択、高架式十字迷路、モリス水迷路、恐怖条件付け。
  • 導入の手間:ダウンロードして展開するだけで、Python や GPU は要りません。Vector に記載の動作環境は Windows 10/8/7(64ビット)です。
  • 詰まりどころ:Tracker と FreezeAnalyzer が読めるのは AVI 形式の動画だけです。スマートフォンや最近のカメラで撮った MP4 は、別のソフトで AVI に変換してから読み込みます。本数が多いと、この変換が作業の大きな部分を占めます。Tracker が出す移動距離の単位はピクセルなので、cm で報告するには自分で換算します。どちらのソフトも白い背景の上の黒い動物を前提にしていて、白いマウスは Tracker では設定の切り替えで、FreezeAnalyzer では動画の白黒を反転してから解析します。FreezeAnalyzer の起動と、AviRecorder で録画した動画の解析には Xvid(動画のコーデック)が要ります。インストーラーはパッケージに入っています。Mac では動きません。

ToxTrac

げっ歯類・魚・昆虫などを追跡する無料のソフトです。Alvaro Rodriguez 氏(ア・コルーニャ大学)と Magnus Andersson 氏(ウメオ大学)らが開発し、2018年に Methods in Ecology and Evolution に論文が出ています。ライセンスは Apache License 2.0 で、SourceForge で配布されています。現行は「ToxTrac 2026」(マニュアルの表記で Version 1.4、2026年5月)です。

  • 何ができる:複数の区画で複数個体を同時に追跡し、軌跡・速度・静止の区間・ヒートマップなどを出します。多角形や円で描いたゾーンごとに、中にいた時間と出入りの回数も出せます。結果はテキストと Excel 形式のファイルで保存されます。
  • 読める動画:マニュアルによると AVI と MP4 です。
  • 導入の手間:Windows 用のインストーラーを実行するだけで、Python は要りません。マニュアルは Windows 11(64ビット)向けとし、メモリ 16GB 以上を勧めています。
  • 詰まりどころ:Windows 専用です。区画やゾーン、検出の設定は試験ごとに自分で組みます。

ezTrack

米国の Cai 研究室(Denise Cai 氏ら)が公開する、Python で書かれたオープンソースの解析ツールです(GPL v3、2019年に Scientific Reports で論文化)。

  • 何ができる:位置追跡モジュールは1匹の動物を対象に、フレームごとの位置、ROI(関心領域)ごとの滞在時間、移動距離を出します。画面上で既知の長さを指定して cm に換算でき、秒で指定した区間ごとの集計もできます。フリージング解析モジュールは、フレーム間の画素の明るさの変化から動きの量を出し、すくみを判定します。
  • 撮影の向き:フリージング解析は横からの撮影を想定して作られていますが、ケーブル類がなければ上からの撮影でも使えると公式に書かれています。
  • 導入の手間:conda(Python の環境を管理する道具)で環境を作り、Jupyter Notebook(ブラウザ上でコードを1ブロックずつ実行する画面)で操作します。GPU は不要で、Windows・Mac・Linux で動き、avi・mp4・mov など主な動画形式を読めます。
  • 詰まりどころ:コードを書く必要はほぼありませんが、ターミナルとノートブックの操作に慣れが要ります。コードの最後の更新は2021年12月で、公式のインストール手順は Python 3.9 と当時の版のライブラリを指定しています。新しい環境ではこの手順どおりに環境を作るのが無難です。

DeepLabCut

鼻先・耳・尾の付け根など、任意の体の部位をマーカーなしで追うオープンソースの姿勢推定ツールです(LGPL-3.0)。3.0 系で計算の土台が PyTorch に変わり、2026年10月時点の最新版は 3.0.2(2026年9月23日公開)です。

  • 何ができる:ラベルを付けた部位を学習させ、動画全体での座標を出します。複数個体の追跡や、上から撮ったマウス用の学習済みモデル(SuperAnimal)もあります。
  • 導入の手間:Python 3.10〜3.12 の環境が要ります。学習には NVIDIA の GPU があると速く進みます。手元に GPU がなくても、公式が用意している Google Colab(Google のサーバーの GPU をブラウザから使えるサービス)用のノートブックで学習と解析ができます。Colab の無料版は使える量が保証されておらず、実行は最長12時間で、操作しないでいると途中で切れます。
  • 詰まりどころ:出力は、全フレーム・全部位の (x, y) 座標と信頼度(likelihood)が入った CSV や HDF5 のファイルです。総移動距離や中心部の滞在時間を出すには、信頼度の低いフレームの除外や補間、ピクセルから cm への換算、ゾーンの内外の判定、時間区切りでの集計を、Python や R で自分で組む必要があります。スクリプトを書かない人には、ここが一番の壁です。何ができるかの概要は「DeepLabCutとは|できること・できないこと」、インストールから座標の集計までの手順は「DeepLabCutの使い方」で扱っています。

SLEAP

複数個体の姿勢推定のためのオープンソースソフトで、Talmo Pereira 氏らが開発しています(2022年 Nature Methods。ライセンスは BSD 系の The Clear BSD License)。

  • 何ができる:GUI でラベルを付けながら学習を進め、1匹〜複数個体の部位の座標と、個体ごとの軌跡を出します。
  • 導入の手間:Python 3.11〜3.13 が必要で、uv か pip で入れます。1.5 以降は計算の土台が PyTorch になりました。CPU だけの環境にも入れられますが、学習を現実的な時間で進めるには GPU があるほうが有利です。公式の手引きには Colab で学習と推論を行う方法もあります。
  • 詰まりどころ:DeepLabCut と同じく出力は座標なので、行動の指標は自分で計算します。

idtracker.ai

ポルトガルのシャンパリモー財団の de Polavieja 研究室が開発する、見分けの付かない複数個体を最大100匹まで、個体を区別しながら追跡するオープンソースツールです(GPL v3)。

  • 何ができる:個体を取り違えずに、全個体の軌跡を出します。
  • 導入の手間:conda で Python 3.10〜3.13 の環境を作り、PyTorch と一緒に入れます。公式は、VRAM 4GB 以上の GPU(NVIDIA または AMD)か、Mac なら Apple シリコン(M シリーズ)を強く勧めています。
  • 詰まりどころ:GPU がなくても1匹の追跡や個体を区別しない追跡はできますが、複数個体を見分ける処理は CPU ではかなり遅く、長い動画では現実的ではないと公式に書かれています。

BORIS

イタリアのトリノ大学の Olivier Friard 氏と Marco Gamba 氏が開発する、行動のイベント記録(コーディング)用のオープンソースソフトです(GPL v3)。2026年10月時点の最新版は 9.15.0 です。

  • 何ができる:動画を見ながらキーを押して「毛づくろい開始」「攻撃」などを記録し、回数・持続時間・時間分布を集計します。
  • 導入の手間:Windows・Mac・Linux 用のインストーラーがあり、Python の知識は要りません。
  • 詰まりどころ:自動で動物を追跡するソフトではありません。記録は人の作業なので、本数が増えると時間がかかります。

そのほかの選択肢(Fiji のプラグイン・DuoMouse)

  • Fiji のプラグイン(TrackMate/AnimalTracker):画像解析ソフト ImageJ(Fiji はその配布形態の1つ)に追加する道具です。TrackMate は本来、顕微鏡画像の細胞や粒子を追跡するためのものです(GPL v3)。AnimalTracker はハンガリーのエトヴェシュ・ロラーンド大学のグループが公開する ImageJ 用のプラグインで、追跡・ゾーン設計・解析の3つのモジュールからなり、モリス水迷路などに使えます(Apache License 2.0、最新は 1.2)。どちらもゾーンや前処理を自分で組む必要があり、ImageJ にすでに慣れている人向けの補助的な選択肢です。
  • DuoMouse:国立遺伝学研究所などのグループが2014年に論文で発表した、2匹のマウスの社会行動を解析するソフトです(Tanave ら)。最新版は 1.43(2018年)で、配布ページには、セキュリティ上の理由でサーバーに接続できず、社会行動の自動推定は現在動かないと書かれています。2匹の位置の追跡まではできます。Windows 用の単体版のほかに Adobe AIR のランタイムを使う版があります。いまから新しく導入する選択肢としては勧めにくい状況です。

フリージングの判定方式の違い

恐怖条件付けのフリージング(呼吸以外の動きが止まった状態)を動画から自動で測る方式は、大きく2つに分かれます。どちらを使っているかで、毛づくろいのような小さな動きの扱いが変わります。

  • 画素の変化を見る方式:前後のフレームで画素がどれだけ変わったかを動きの量とし、それが閾値を下回った状態が一定時間続いたらフリージングとします。ezTrack は画素の明るさの変化を使います。行動解析君の FreezeAnalyzer は、動物の体として検出した点の数が前のフレームからどれだけ変わったかを使います。どちらも閾値と最小持続時間を利用者が決めます。体の一部だけの小さな動き(毛づくろい・首振り)も「動いた」と拾えるのが利点です。反対に、ケーブルの揺れや照明のちらつきも動きとして拾うため、ezTrack では動物のいない約10秒の動画で閾値の目安を出します。
  • 位置を見る方式:追跡した動物の位置(中心点)がほとんど動かない時間を数えます。ToxTrac の静止の区間(Frozen Events)はこの考え方です。位置の追跡と同じデータから出せますが、その場での毛づくろいや首振りのように体の中心がほとんど動かない動きも、静止に数えてしまいます。

この記事の運営元の Be-Chaseの「停止」も、位置を見る方式です(判定の定義は最後の節で書きます)。

どちらが正しいというより、何をフリージングとみなすかの定義が違います。毛づくろいや首振りを除いた「呼吸以外の動きがない時間」を測りたい場合は、画素の変化を見るツールが合います。ezTrack や FreezeAnalyzer を使う場合は、閾値と最小持続時間を決めたうえで、数本の動画を目視の記録と照らし合わせてください。論文には、使った方式と値を書いておくと、ほかの研究と比べるときに役立ちます。


撮影条件とキャリブレーション

撮影条件

無料ソフトの多くは、背景との明るさの差で動物を見つけます。追跡がうまくいかないとき、原因が動画の側にあることは珍しくありません。

  • コントラスト:黒いマウスには白や明るい灰色の床、白いマウスには黒い床を使います。
  • 照明:壁の影や床の照り返しは誤検出のもとになります。照明はなるべく均一にします。ANY-maze と EthoVision XT を比べた研究(Lim ら、2023年)では、2つのソフトの結果の差は毛色と背景のコントラストによって変わり、黒いマウスで差が最も大きくなりました(照度は 58 lux と 295 lux の2条件)。
  • カメラの位置:位置を追跡する試験では、真上から垂直に撮り、アリーナ全体が収まる範囲でなるべく広角側を避けます。広角レンズの歪みは移動距離のずれにつながります。フリージングを画素の変化で見る場合は、ツールが想定する向きに合わせます(ezTrack は横からの撮影を想定)。

手元の動画が中心点の追跡に向くかは、「動画適性チェッカー」で確かめられます(登録不要・無料)。

キャリブレーション(ピクセルから cm へ)と時間区切り

ピクセル単位の移動距離は、カメラの位置や画角が変わると値が変わるため、別の日の動画やほかの研究室のデータとは比べられません。cm などの実寸に換算しておくと比べられます。アリーナの一辺など、長さの分かっているものを画面上で指定して換算するのが一般的です。

  • ezTrack:画面上で既知の長さを指定して換算できます。
  • ToxTrac:チェス盤の模様を撮った画像から、レンズの歪みも含めて補正する方法と、縮尺を指定する簡易な方法があります。
  • 行動解析君の Tracker:移動距離はピクセルで出るので、換算は自分で行います。
  • DeepLabCut・SLEAP:出力が座標なので、換算も自分のスクリプトで行います。

あわせて、1分ごとなど時間区切りの集計を CSV で出せるかも、統計にかけるまでの手間を左右します。行動解析君(区間の長さはフレーム数で指定)と ezTrack(秒で指定)は区間ごとの集計を出せます。


マウスの試験別に選ぶ行動解析フリーソフト

試験まず試すなら次の候補
オープンフィールド試験行動解析君(Windows・AVI の場合)ezTrack(MP4 や Mac の場合)/ToxTrac
高架式十字迷路(EPM)行動解析君ezTrack/ToxTrac
恐怖条件付け(フリージング)ezTrack のフリージング解析行動解析君の FreezeAnalyzer
3チャンバー社会性試験行動解析君(チャンバーごとの滞在時間)ezTrack/ToxTrac
同じケージの2匹の相互作用SLEAP/DeepLabCut の複数個体版idtracker.ai/BORIS で目視
3匹以上の複数個体idtracker.aiSLEAP
部位の動き(毛づくろい・立ち上がり)DeepLabCut/SLEAP(座標から行動を判定する処理は別に要る)BORIS で目視の記録

オープンフィールドと EPM の指標の定義と測り方は、「オープンフィールド試験の解析方法」「高架式十字迷路(EPM)の解析方法」で詳しく扱っています。


行動解析フリーソフトで済まないケース

次のような場合は、ソフト代が無料でも、時間や手間のほうが高くつくことがあります。

  • 動画が大量にある:1本ずつの設定や形式の変換が、本数に比例して増えます。BORIS の目視の記録は特に時間がかかります。
  • 締切が近い:Python の環境構築や、DeepLabCut・SLEAP の学習用のラベル付けには、相応の準備の時間がかかることがあります。
  • GPU もクラウドの操作も避けたい:Colab の扱いにも慣れが要り、idtracker.ai は GPU なしでは使える機能が限られます。
  • 座標から指標を出すスクリプトが書けない:姿勢推定系のツールは、出力を指標に変える工程が自分持ちです。

有料ソフト(ANY-maze・EthoVision XT など)を含めた機能の比べ方は「行動解析ソフトの選び方と比較」、価格の差や PC などの隠れたコストは「マウス・ラット行動解析ソフトの価格比較」にまとめています。


クラウドの無料試用枠:Be-ChaseのFreeプラン

ここまでのフリーソフトとは別に、インストールや環境構築を避けたい場合の選択肢として、クラウド型の行動解析ソフトの無料試用枠があります。ここからは自社製品の説明です。

Be-Chaseは、ブラウザから動画をアップロードすると、動物の中心点を追跡して、総移動距離・速度・エリア別の滞在時間と進入回数・ヒートマップ・停止(フリージングの指標に使えるもの)・回転などを、画像と CSV で出します。MP4 のほか MOV・AVI なども読み込め、インストールも GPU も要らず、Mac でも使えます。縮尺を設定すれば移動距離を cm で出せ、分割時間を設定すれば区間ごとの集計も出ます。

Be-Chaseの「停止」は、動物の輪郭の重心(中心点)が、ある地点を中心とする円の中に2秒以上とどまった状態を1回と数え、回数と合計時間を出します。円の半径は、ターゲットとして囲んだ枠の長い辺の半分です。この範囲に収まる動きは停止に含まれるため、毛づくろいや首振りとフリージングは区別できません。判定に使った値は結果の analysis_definitions.csv に書き出されます。現在、利用者がこの値を変えることはできません。

無料の Freeプランは、アカウント発行から14日間・解析20分まで(動画1本は10分まで)の試用枠で、ソフト自体に期間や量の制限がないフリーソフトとは性格が違います。画像には透かしが入ります。「自分の動画でどこまで出るか」を確かめる用途に向いています。

向かない用途もはっきりしています。部位ごとの姿勢推定はできず、Freeプランで追跡できるのは1つの動画につき1体です。フリージングは中心点の位置から判定するため、毛づくろいとの区別が要る実験には向きません。部位の動きを見るなら DeepLabCut や SLEAP、3匹以上を見分けて追跡するなら idtracker.ai や SLEAP、毛づくろいを除いたフリージングを測るなら ezTrack や行動解析君の FreezeAnalyzer が適しています。

手元の動画で試したい方は、無料でBe-Chaseを試すからどうぞ(クレジットカードの登録は要りません)。有料プランの料金は料金表にあります。

この記事の他ツールについての記述は、2026年10月時点の公式情報にもとづきます。版や対応環境は変わることがあるので、導入の前に各公式ページで確かめてください。誤りに気づいた方は、お問い合わせからお知らせいただけると助かります。


参考資料

  1. 行動解析君(Mr. Behavior):Vector https://www.vector.co.jp/soft/winnt/edu/se525623.html/Kitaya lab https://operanthouse.sakura.ne.jp/profile1.html
  2. Rodriguez, A. et al. ToxTrac: a fast and robust software for tracking organisms. Methods Ecol Evol 9, 460–464 (2018). https://doi.org/10.1111/2041-210X.12874/配布 https://sourceforge.net/projects/toxtrac/
  3. Pennington, Z. T. et al. ezTrack: An open-source video analysis pipeline for the investigation of animal behavior. Sci Rep 9, 19979 (2019). https://doi.org/10.1038/s41598-019-56408-9/https://github.com/denisecailab/ezTrack
  4. Mathis, A. et al. DeepLabCut: markerless pose estimation of user-defined body parts with deep learning. Nat Neurosci 21, 1281–1289 (2018). https://doi.org/10.1038/s41593-018-0209-y/https://github.com/DeepLabCut/DeepLabCut
  5. Pereira, T. D. et al. SLEAP: A deep learning system for multi-animal pose tracking. Nat Methods 19, 486–495 (2022). https://doi.org/10.1038/s41592-022-01426-1
  6. Romero-Ferrero, F. et al. idtracker.ai: tracking all individuals in small or large collectives of unmarked animals. Nat Methods 16, 179–182 (2019). https://doi.org/10.1038/s41592-018-0295-5/https://idtracker.ai/
  7. Friard, O. & Gamba, M. BORIS: a free, versatile open-source event-logging software for video/audio coding and live observations. Methods Ecol Evol 7, 1325–1330 (2016). https://doi.org/10.1111/2041-210X.12584
  8. Gulyás, M. et al. AnimalTracker: An ImageJ-Based Tracking API to Create a Customized Behaviour Analyser Program. Neuroinformatics 14, 479–481 (2016). https://doi.org/10.1007/s12021-016-9303-z
  9. DuoMouse:https://zenodo.org/records/12577797
  10. Lim, C. J. M., Platt, B., Janhunen, S. K. & Riedel, G. Comparison of automated video tracking systems in the open field test: ANY-Maze versus EthoVision XT. J Neurosci Methods 397, 109940 (2023). https://doi.org/10.1016/j.jneumeth.2023.109940